札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「信仰を捨てなかった者の悔い改め(黙示録・七つの教会への手紙③)」

更新日:2023.10.10

ヨハネの黙示録第2章12-17節

小林克哉牧師

キリストはペルガモン教会に向かって言われます。「あなたはわたしの名をしっかり守って、わたしの忠実な証人アンティパスが、サタンの住むあなたがたの所で殺されたときでさえ、わたしに対する信仰を捨てなかった。」(13節)
ペルガモン教会の人々は真面目に信仰に生きて来た人たちでした。自分たちはこのままでいいし、変わる必要はないと思っていたでしょう。ところがキリストは彼らに真剣に向き合われ、その鋭い剣のような御言葉を語りかけられます。「しかし、あなたに対して少しばかり言うべきことがある。…あなたのところにもニコライ派の教えを奉ずる者たちがいる。」(14-15節)
ペルガモン教会に入り込んでいたニコライ派がどのようなものか具体的にはわかりません。イエスさまを否定したのでもないのでしょう。イエス・キリストへの信仰は捨てていないけれど、この世に妥協し、真理を曖昧にしてしまっていたのではないか。このくらいは仕方がないよ。みんなやっていることだよ、と。その結果、神への忠実さを失い、神の裁きを受け滅んでしまったらどうなるのでしょう。キリストは心配されているのです。
キリスト者の悔い改めは二つあります。わたしたちが、それまで神を知らず神に背いて生きてきた人生から、洗礼を受け、神を知り神に従う者へと変えられて生きるようになる。それが最初の悔い改めの時です。
もう一つはこうです。宗教改革者のルターは、キリスト者の全生涯その日々が悔い改めであると言いました。洗礼により罪赦されており、キリストと一つとなり神の子とされ、永遠の命が約束されていることを疑う必要はもうありません。信仰を捨てているのでもないのです。しかし信仰を捨てていない者の悔い改めがあるのです。御言葉により罪が示され、日々悔い改めて神へと立ち帰るのです。
キリストは真っ直ぐに向き合われるのです。「だから、悔い改めよ。さもなければ、すぐにあなたのところへ行って、わたしの口の剣でその者どもと戦おう。」(16節)アーメン

(2023年10月1日礼拝説教より)

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