「来たれ聖霊よ、信ずる群れに」(ペンテコステ)」
更新日:2023.6.5
使徒言行録第2章1-13節
小林克哉 牧師
ペンテコステの日、イエスさまが約束されたとおり弟子たちに聖霊が降り、教会が誕生し世界伝道が開始しました。聖霊が注がれ誕生した主の教会は語り出したのです。「すると、一同は聖霊に満たされ、〝霊〟が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話し出した。」(4節)「彼らがわたしたちの言葉で神の偉大な業を語っているのを聞こうとは」(11節)。教会が語ったのは神の偉大な業です。
神の救いの御業とご計画は偉大です。父なる神は、御子においてわたしたちを選び、神の子とし、天地万物とわたしたち人間を創造し命を与えてくださいました。人間は神に背きさまよい出て滅びへ向かってしまいましたが、神はわたしたち人間を捨て置かれません。
神の御業は偉大です。父なる神は御子を遣わされました。御子イエス・キリストは神のもとからさまよい出て滅びへと向かう者を愛し、その罪を身代わりに背負い十字架で死んでくださいました。十字架の贖いの死により神とわたしたち罪人との和解を実現され、ご復活により死への勝利を示されたのです。
神の御業は偉大です。父なる神の愛の御業は御子を遣わされることで終わらなかったのです。聖霊をお遣わしになられたのです。それがペンテコステです。聖霊なる神は「聖なる公同の教会」(使徒信条)を誕生させ、教会を用い世界伝道を開始されたのです。神のもとからさまよい出て見失われていた者たちが、神のもとに立ち帰るためです。聖霊なる神はわたしたちを、洗礼により「聖徒の交わり」(同)に連ならせ、「罪の赦し」(同)を与えて神の子とし、「からだの甦り、永遠の命」(同)を与え神の国へと入れ永遠の神の国の民とされるのです。
今日はペンテコステです。聖霊が来られたのです。教会が誕生し、世界伝道が開始したのです。イエスさまを裏切り見捨てて逃げたあの弟子たち、ユダヤ人を恐れて家に閉じこもっていたあの弟子たちに聖霊が降ったのです。聖霊により罪人が用いられ神の偉大な御業が語り出されたのです。そして神の国の全き到来と完成へと向けて、聖霊なる神は教会により今も世界伝道を現在進行形でなさっておられるのです。アーメン
(2023年5月28日礼拝説教より)