札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「神の力によって信じる」

更新日:2020.7.3

コリントの信徒への手紙一2章1-5節 (新300頁)

米倉 美佐男牧師

「イエス・キリスト、それも十字架につけられたキリスト以外、何も知るまいと心に決めていたからです。」(2節)

教会とは何か。教会が何をするところであるかを新コロナウィルス禍は有無を言わせず教会とは何かを考えさせてくれました。無くてならぬものは多くはない、この根源的問いの前に立たされて今本当に求めるべきものを求めなければなりません。今は礼拝のみである。ここからすべてが始まります。パウロは問題の多いコリントの教会に向かってあなたがたは何のためにキリストに選ばれたのかと問います。キリストの召しを受けたのは何のためかと。

それはわたしたちが皆キリストの救いを得るためでした。「誇る者は主を誇れ」、教会は人間の集まりであるがゆえに仲間同士で争うことも起こる。自分たちの主張を通そうとして混乱する。その時、教会としてすべきことがあるのです。それは人の思いでなく神のみ旨を求め、祈ることです。それが教会の本来すべきことです。

コリント教会創設当初、パウロが皆に示したことが何であ ったかを思い出して欲しいと言います。それは神の秘められた計画、神の奥義を宣べ伝えるのに優れた言葉や知恵を用いず、ただ十字架のキリストを語ることだけでした。
「なぜなら、わたしはあなたがたの間で、イエス・キリスト、それも十字架につけられたキリスト以外、何も知るまいと心に決めていたからです。」(2節)と述べています。
アテネでの伝道が上手くいかず傷心の中で聖霊の導きによってコリント伝道をしたのです。衰弱し、恐れに取りつかれ、ひどく不安な状態の中で彼は十字架のキリストを信じそこに固く立つことによって迷いを払拭できたのです。
わたしたちが知るべき本当の知恵は主の十字架と復活を知ることだけなのです。それが神の力聖霊の働きです。

(2020年6月28日礼拝説教より)

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