札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「拝みに来た」

更新日:2019.12.30

マタイによる福音書 2章1-12節 (新約2頁)

米倉 美佐男牧師

「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。」(2節)

今朝の聖書個所は東方の占星術の学者たちが星を頼りにエルサレムに御子を拝みにきた記事です。三人の博士の物語で知られています。「イエスはヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。」(1節)我々の生まれるはるか2,000年以上昔の出来事です。東の方、今のイラク・イラン、当時のアッシリア・バビロニア・ペルシャです。かつてイスラエルが捕虜として連れて行かれた国々でユダヤ人の宗教にも知識があったのです。占星術の学者たちは世界の王の誕生を予感して旅立ったのです。

冒頭の学者の言葉を聞いたヘロデ王は不安を抱きます。王としての自分の地位が危うくなると感じて心穏やかではなかったのです。エルサレムの人々も皆、同様であった。ヘロデ王は祭司長、律法学者たちを招集し、メシアはどこに生まれるのかを調べさせ、それがユダヤのベツレヘムだということを確認したのです。預言者ミカの言葉に「エフラタのベツレヘムよ お前はユダの氏族の中でいと小さき者 お前の中から、わたしのために イスラエルを治める者が出る。」(ミカ5章1節)。

ヘロデは学者たちに行ってその子が見つかったら知らせてくれと頼みます。学者たちは幼子に出会い持参した宝、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げ、夢でヘロデのところへ行くなとのお告げを受けそのまま帰国しました。学者たちの贈り物には特別な意味があります。それは御子の誕生が十字架への道の始まりであり、その葬りのための準備でもあったのです。そしてクリスマスは誰でも異邦人もユダヤ人でもメシアに出会おうとするならば誰でもキリストに出会えるのです。イエス・キリストがお生まれになったことこそ神からの最大のプレゼントなのです。感謝。

(2019年12月22日礼拝説教より)

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