札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「ザカリアとエリサベト」

更新日:2019.12.18

ルカによる福音書1章5-25節 (新約99頁)

米倉 美佐男牧師

「二人とも神の前に正しい人で、主の掟と定めをすべて守り、非のうちどころがなかった。」(6節)

アドベントの第2週の礼拝を献げます。今朝取り上げた聖書の個所は洗礼者ヨハネの誕生予告記事です。聖書によれば主イエスとは縁戚関係、従兄です。彼はメシヤ、キリスト・イエスの先駆者として登場します。父ザカリヤ、母エリサベトです。ザカリヤは祭司、妻もまた出身はアロン家の娘の一人であり祭司の家系でした。二人とも神の前に正しい人で、主の掟と定めをすべて守り、非のうちどころのない信仰的に立派な夫婦でした。

彼らには子供がいませんでした。エリサベトが不妊の女性で、年もとっていたと記されています。ザカリヤは属していた祭司の組が当番で神の御前で祭司の務めをしていた時、しきたりでくじを引いたところ、主の聖所に入って香をたくことになりました。聖所で務めの香をたいている時天使ガブリエルが現れます。そして子が与えられる。その子をヨハネと名付けなさいとのお告げがありました。

その子は喜びとなり、楽しみとなる。多くの人もその誕生を喜ぶ。彼は主の御前に偉大な人になり、ぶどう酒や強い酒を飲まず、既に母の胎にいるときから聖霊に満たされていて、イスラエルの多くの子らを主のもとに立ち帰らせる。彼はエリヤの霊と力で主に先立って行き、父の心を子に向けさせ、逆らう者に正しい人の分別を持たせ、準備のできた民を主のために用意すると告げられます。彼はナジル人として聖霊に満たされ人々から尊敬され、エリヤのようにメシアのための準備をするとの託宣でした。ザカリヤはどうしてそんなことが起こり得るのかと食い下がります。ザカリヤが信じなかったのでお告げが実現するまで話すことができませんでした。それは大きな出来事の前には沈黙して事に備えよということです。人間の思いは捨てて、ただ神のみ旨を聞き、尋ねることが必要なのです。アドベントはまさにそのような時であるのです。

(2019年12月8日礼拝説教より)

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