「主に死を告げ知らせる」
更新日:2019.9.9
コリントの信徒への手紙一 11章23-29節 (新約314頁)
米倉 美佐男牧師
「わたしがあなたがたに伝えたことは、わたし自身、主から受けたものです。」(23節)
今朝は札幌教会の創立130年を覚えての記念礼拝です。
当教会は1889(明治22)年9月7日(土)の創立です。
この日を創立記念日として位置づけたのは創立50周年からです。創立当時は札幌美以(アメリカメソジスト監督教会)教会として出発しました。1941(昭和16)年から日本基督教団札幌教会として歩んでいます。毎週礼拝を献げているこの会堂は教会員であった間山千代勝兄の設計です。現在築115年、長きにわたって風雪に耐え、その存在感を表してきました。一年前の地震でもびくともしませんでした。
今日お読みした聖書の箇所は聖餐式の制定語です。言うまでもなくここに語られることは、私たちの信仰は主イエス・キリストを信じ、主を伝えるために召されているのです。主の十字架、復活が私たちの信仰のすべてです。冒頭のみ言葉が示すように、パウロが伝えた福音は彼自身主イエスから受けたことでありました。
パウロのメッセージはキリストの教会であるコリント教会が正しくキリストの教会となることでした。教会を正しく建てることを目指して何をその中心に据える必要があるかを示したのです。十字架で裂かれた主の御身体、流された御血潮を記念、想起し、覚え続ける。教会としてふさわしく受け継ぐべきものを受け継ぐ、洗礼を受けて聖餐に与るべきことを示しています。「主の体のことをわきまえずに飲み食いする者は、自分自身に対する裁きを飲み食いしているのです。」(29節)。教会内にあった対立関係、それを何によって解消し回復するのかが大きな課題でした。仲間割れを解決するのは人間の力でなく、キリストによって変えて頂くしかないのです。主が来られる時まで、主の死を告げ知らせる群れとして歩み続けましょう。
(2019年9月1日礼拝説教より)