「恵みを受けて」
更新日:2019.5.27
ローマの信徒への手紙 1章1-7節 (新約273頁)
米倉 美佐男牧師
「御子は、肉によればダビデの子孫から生まれ、聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。この方が、わたしたちの主イエス・キリストです。」(3,4節)。
今朝からローマの信徒の手紙を読みます。この書の著者はパウロです。最初の箇所は手紙の始めの挨拶です。1-7節の間に大事な言葉がたくさんあります。ドゥ―ロス僕、
奴隷・アポストロス使徒・ユーアンゲリオン福音(1)、グラファイス書物・聖書、ハギアイス聖(2)、デュナメイ カタプニュウマ霊の力、聖霊・アナスタセオス復活(4)、カリン恵み・ピステオス信仰(5)、エイレーネ平和(7)等々。
詳しくは必要に応じてその時々にお伝えしますが、先ずローマの教会についてお話します。この教会は他の教会と違いパウロは教会の創設に関わっていません。そして以前
から行きたいという思いはありましたがまだ訪問したことはありませんでした。ようやく伝道の最後にローマで裁判にかけられるために長年の願いが実現します。この手紙はパウロの伝道者人生の最後に書かれたものです。
当時の世界の中心、大都会であったローマにも教会があったことは驚きです。パウロはこれから行くローマにいる同じ信仰の仲間たちのことを覚えて、同じ主を信じる者と
して一緒に信仰とは何かを考え、教会を教会としていく筋道を示そうとしたのです。幾分理屈っぽく感じるのは彼の熱情がそうさせたのでしょう。ここにはパウロ神学が記されています。彼は福音を伝えるために選び出された、そしてキリストの使者としてあなたがたに真の福音を伝えたいと言っています。福音は文字通り良き知らせ、主イエス・キリストのことです。それを証しているのが聖書の預言です。私たちは主イエスと出会い、主による救いを受け信仰の喜びを与えられています。大いなる神の愛と恵みを受けて生かされ、神に聖別されて召されているのです。
(2019年5月19日礼拝説教より)