「永遠の命を受け継ぐには」
更新日:2018.9.25
マルコによる福音書10章17-22節(新約P81)
米倉 美佐男牧師
6日(木)未明午前3時8分に起きた地震に大きな衝撃、驚きを覚えられたと思います。今朝もこうして礼拝を献げることのできる幸いを感謝します。多くの被災者の上に主の見守りがありますように。
今朝の永眠者記念礼拝に今年も多くのご遺族が出席下さいました。逝去された諸先輩を偲び、その信仰を継承することを覚えてこの時を過ごしましょう。昨年の記念礼拝以降に逝去されて覚える方々が7名加えられました。
永眠者という言葉は教会的には別な表現が望ましいと思いつつなかなかふさわしい言葉が見つかりません。私たちは復活信仰があります。死は終わりではありません。地上での旅路の区切りです。今朝は「永遠の命を受け継ぐには」との問いを持って主イエスに迫った男の話です。マタイで
は富める青年、ルカは金持ちの議員です。だれであっても話の中心は救われるためにはどうしたら良いかという求めです。
イエスは明確に言われます。「殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、奪い取るな、父母を敬え」、十戒の言葉です。男は言います、そういうことはみな、子供の時から守ってきたと。言われるまでもなく先刻承知だと。それに対して主は言われます。「あなたに欠けているものが一つある。行って持っている物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。」(21節)。ここで言われているのはこの男の実践が足りないということではありません。行いによって救いを求めても得られない、主に従うことによって、この男の求めが叶うことを主はお示しになられたのです。主の言葉に彼は気を落とし、悲しみながら立ち去りました。しかし、彼を見つめる主の眼差しは彼を慈しむ眼差しでした。ここに救いがあるのです。
(2018年9月16日礼拝説教より)