札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「これに聞け」

更新日:2017.8.16

マタイによる福音書17章1-13節(新約P32)

米倉 美佐男 牧師

「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け。」(5節)
主イエスが苦しみを受けて殺され、三日目に復活されると弟子たちに告げ、ペトロがいさめてサタンと叱られてから6日後の出来事、主イエスはペトロ、ヤコブとその兄弟ヨハネを連れて山に登られました。「イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。見ると、モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合っていた。」(2,3節)。

ペトロが言います。「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」(4節)。するとその時、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」(5節)との声が聞こえます。弟子たちはひれ伏し、非常に恐れた.イエスは近づき、弟子たちに手で触れて言います。「起きなさい。恐れることはない。」(7節)。彼らが顔を上げて見ると、そこにはイエスのほかにはだれもいなかった。

神々しい、神秘的状況が描き出すのはどのような状況の中でも神のことを思っているか、人間のことを思ってるかが問われるのです。モーセは律法、エリヤは預言者、イエスは福音です。旧約の成就者としてのイエスのお姿がここにあるのです。山上の変貌記事として有名な箇所ですが、一番の変貌は真の神が人となられた事、神である事に固執されず人間のお姿になられた主イエスだけを仰ぎ見ることが大切です。山から下りられた主はいよいよ十字架に向けて前進されるのです。約束のメシアがおられるにも拘わらず人は好き勝手にヨハネもイエスもあしらうのです。「起きなさい、おそれることはない。」御声を聞いて顔を上げて見る時にそこに主イエスがおられるのです。

(2017年8月6日主日礼拝説教より)

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