札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「お言葉どおりに成るように」

更新日:2016.12.19

ルカによる福音書1章26-38節(新P100)

牧師 米倉 美佐男

「おめでとう、恵まれた方、主があなたと共におられる。」(28節)

アドベント(待降節)の第3週です。「おめでとう、恵まれた方」、天使ガブリエルの言葉です。マリアに告げられた言葉は受胎告知として有名です。この言葉を聞いた時、マリアは戸惑いました。この挨拶の意味が分からなかったのです。突然、思いもよらぬ仕方で理解不能なニュースが飛び込んできたら誰でも戸惑うかもしれません。

自分にとって好ましい知らせなら戸惑うこともなかったかもしれません。マリアに告げられた言葉は彼女にとってうれしいと喜べる内容ではなかったのです。理解不可能な言葉でした。おめでとうと言われても、恵まれた方と言われても、主が共におられると言われても、何でおめでとうなのか、何で恵まれた方と言われるのか皆目見当がつきません、主が共におられると言われてもまったく実感がわかないのです。彼女は戸惑ったのです。受け入れたい事実ではなかったのです。戸惑うマリアに天使はさらに続けて語ります。

「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない」(30-33節)。「恐れるな、男の子を産む、その名をイエスと名付けなさい。この子は偉大な神の子で人として生まれ、イスラエルの王となり、永遠に支配される。」これはビッグニュース、びっくりニュースです。すんなり、はい、分かりましたと言えない内容の告知です。
しかし、彼女はこの出来事を神の御旨として受け入れたのです。「マリアは言った。『わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように』」(38節)。信仰によって歩む時大いなる祝福が信じる者を包むのです。

(2016年12月11日主日礼拝説教より)

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