「わたしは恐れない」
更新日:2014.4.7
ヘブライ人への手紙13章1-6(新P418)
牧師:米倉 美佐男
「主はわたしの助け手。わたしは恐れない。人はわたしに何ができるだろう。」(13章6節)
人間とは一体何者なのでしょうか?私に何ができるのでしょうか。今、私は何をしなければならないのでしょうか。それが問題です。著者は命じます。いつも愛し合いなさい。兄弟愛(フィラデルフィア)を持ちなさい。兄弟愛もキリストの愛に支えられてはじめて成立するのです。
同じ信仰の仲間を愛する心、もてなす心が大事です。信仰者の忘れてならない心構えです。12章までは信仰者の姿勢が示されました。13章ではより具体的に信仰者の課題を取り上げます。兄弟愛を続けることは、今それが無いからそうしなさい、というのではありません。それは変わらず確かにあるのです。それなのに見失ってはならないと言うのです。目の前にある大きな困難の中で大切なものを失わないように。そのために、イエス・キリストがどのような仕方でこの世に来られて、私たちを救ってくださったのかを今一度深く思い見る必要があると言うのです。
思い起こしなさい。キリストは忠実な大祭司として私たちを救って下さった。主イエスが私たちの兄弟となってくださった。だから私たちはみな兄弟姉妹なのです。せっかく点った信仰の火を消さないように。信仰者としてどのような時でも旅人をもてなす心を失わず、ここに今いないけれども覚えなければならない人々、牢に捕らわれている人、虐待されている人、言いかえるなら心も体も弱っている人たちへの憐れみの心を閉ざしてはなりません。しかしそれは信仰から脱落しかねない状況にあるあなたがた自身の問題でもあるのです。他人事にしないで主イエスが一体誰の為に来て下さったのかを思い出しましょう。私たちはキリストの愛のうちに生かされて、与えられた相手を大切にし、金銭にしがみつかずに与えられたもので満足して、恐れずに歩みましょう。主が共にいてくださるのですから。
(2014年3月30日礼拝説教より)