札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「天からの光を見た」

更新日:2011.3.27

使徒言行録26章1-18節

牧師:米倉 美佐男

2週間前に起きた大地震は北海道から東北、関東、東海、中越と大きな災害を引き起こしました。地震の後の大津波、その後の原発事故はいまだ回復の目処が立たず人々に大きな不安をもたらせています。被災者の方々に一時でも早い平安が訪れることを祈ります。避けたくても避けられない今回のような災害にあった時、それを乗り越える力と勇気を主がお与えくださるように祈ります。

さて、聖書がここで語るのはパウロの弁明です。三度パウロは自らの経歴、ユダヤ人との折衝の経過、自分の回心、その後の活動、その宣教のことなどを秩序正しく語ります。アグリッパ王がパウロの発言を許可するところから始まります。パウロはゼスチャーたっぷりに手を差し伸べ語ります。ここでは弁明というより事実を述べることによってキリストを伝えたい、明らかに伝道の意図を持ってパウロは篤く語ります。回心前のパウロの生き方は厳格な教育を受け、だれもが認めるファリサイとして正当なユダヤ教徒として彼は生きていたのです。

パウロは続けて申します。自分はナザレ人イエスのことを反対し、信じる者を捕え、外国にまで迫害の手を伸ばしていました。ダマスコにキリスト者を捕えに行く途中、突然天からの光に照らされました。それは真昼の出来事でした。決して夢、幻ではありません。突如として、天から閃いた光によってパウロは打ちのめされ、復活の主イエスと出会ったのです。迫害するはずのものに自分は逆に捕えられ、その証人とされたのだと。自分の回心は同時に伝道者としての召命であった。自分は福音の使者として多くの人々の中から選び出された。パウロは自分のような者がサタンの支配から神に立ちかえることができ、主イエス・キリストによって罪赦され救われた。己の罪を悔い改めて主に立ち帰る喜びを語らざるを得なかったのです。

(2011年3月27日礼拝説教より)

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