札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「ローマに着いた」

更新日:2011.5.8

使徒言行録28章1-16節

牧師:米倉 美佐男

パウロが願ったローマでの伝道は不思議な仕方で実現します。けれども乗っていた船は命を失うかもしれないような大嵐に巻き込まれ、とうとう難破し、乗船していた者たちはほうほうの体で海を泳いで陸地に着きました。その着いた所はマルタ島でした。そこで三カ月滞在した後、パウロは念願の地、ローマに到着することができました。

座礁した船から逃げ出し、命からがら島に着いた遭難者を島の人たちはとても親切にもてなしてくれました。雨がひどく寒さも厳しかったので焚火をたき、ぬれた体を冷やさないようにしてくれたのです。その時に燃やす焚き木の中にいた蛇にパウロはかまれてしまいます。島の人たちは、せっかく嵐から助かったのに毒蛇にかまれて死んでしまう、運の悪い人だ。こんな目に会うのは、この人が「人殺し」だからに違いないと言うのです。ところが死ぬものとばかり思っていたパウロが死なないので、今度はこの人は神様だと言うのです。さらに島の長官のポプリウスの病気の父親の病気までパウロは治し、それが評判になって、次々に病人が連れてこられ、パウロによって病人たちは癒されたのです。パウロは島の人たちから大歓迎されました。

そのような時期を三カ月ほどすごして春になり、季節が代わり航海ができる季節になりました。パウロたちは再び海路でローマを目指します。約100日以上の月日を経過して目的地ローマへ到着しました。
「わたしは福音を恥としない。それはユダヤ人をはじめ、ギリシャ訊にもすべて信じる者に、救いを得させる神の力である。」(ローマ1・16)パウロさんはいろいろな所に教会をつくりました。それはイエス様の救いを知らせるためでした。どのような状況の中でも目的をはっきりと持ち続け、主の救いを宣べ伝えるために身を呈して歩んでくれた人々によって今の私たちがあるのです。

(2011年5月8日礼拝説教より)

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