「神の救いは異邦人に」
更新日:2011.5.15
使徒言行録28章17-31節
牧師:米倉 美佐男
使徒言行録からのメッセージは今回で終わります。使徒言行録は教会を建ち上げて行く壮大な神の救いの出来事が記録された教会設立の歴史です。前半は12使徒を中心とした最初の教会エルサレム教会のこと、後半はパウロを主たる伝道者としてシリヤのアンティオキア教会を拠点としてなされたアジアヨーロッパにおける教会建設について。その最後がローマでの伝道でした。
パウロは紆余曲折を経て、念願のローマに到着することができました。その三日後、ローマ在住のおもだったユダヤ人たちを招待し伝道しましたが、彼らには冷やかに受け流されてしまいます。パウロに対する連絡は何も知らない悪い報告も別に受けていない。ただあなた方、分派(キリスト教)についてはいたる所で反対があることは耳にしている。そして別な日にユダヤ人たちはパウロを訪ねてきました。パウロは朝から晩まで熱心に神の国について証し、聖書を読んでイエスについて彼らを説得しようとしました。結果としてある者は受け入れ、他の者は信じようとはしませんでした。
パウロは信じようとしない、悔い改めのない人々にこれ以上伝道するより、耳を傾け福音を受け入れようとしている異邦人に伝道をする決心をしました。パウロは最後まで同胞の救いを祈り求めていましたがあえて異邦人の救いのために伝道する決心をしたのです。求められるままに自由に、誰にも邪魔されず、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストについて教え続けました。軟禁状態は終わり、自由の身となったパウロは自費で借りた家で二年を過ごしました。その後64年のネロの大迫害で殉教したと伝えられています。私たちも全身全霊をかけてキリストを伝えた先輩たちにならい各自が主のために、教会を建てるために、キリストと教会に仕える者として生かされましょう。
(2011年5月15日礼拝説教より)