「彼らを守ってください」
更新日:2013.3.4
ヨハネによる福音書17章9-19節(新P202)
牧師:米倉 美佐男
「わたしは、もはや世にいません。彼らは世に残りますが、わたしはみもとに参ります。聖なる父よ、わたしに与えてくださった御名によって彼らを守ってください。」(11節)。
レントの第2週です。今朝は大祭司の祈りの第2の部分、弟子たちを覚えての祈りの箇所です。「彼らのためにお願いします。」、「わたしに与えてくださった人々のために」、主イエスは弟子たちのために祈っています。彼らはわたしと父なる神のものだからです。そして何よりも父なる神のものはわたしのものです、と、言い切っておられます。
11節から19節には2つの内容が祈られます。御名によって彼らを守ってください、もう一つは彼らを聖別してくださいとの祈りです。ご自分はもうすぐ世からいなくなる、その時に弟子たちが世に残って、世に埋没しないように、彼らが一つとなるためにと祈られます。弟子たちを世から取り去るのでなく、悪い者から守ってくださいと祈り、今一つの聖別を求める祈りはただ清めてくださいということではなく、弟子たちを神様の御用のために用いてくださいという祈りです。弟子たちは主が遣わされた使者として父なる神を世の人々に伝えるために主が選び出された者たちです。まだ神を正しく知らない人たちのために。
父よ、時がきました。十字架の時がきたのです。弟子たちが主から託された重い務めを果たせる者になるために、十字架に自らを奉献するのだと主は言われます。十字架の死の贖いが弟子たち、そして信じる者を聖別するために必要でした。その贖いこそが教会の存在の根拠です。主イエスはまずご自身を十字架に献げるから、弟子たちにもその後を続くように献身することを求められたのです。共に主の十字架を仰ぎ見ましょう。託された務めを正しく負うことができるように十字架に立ち返るのです。主によって罪が贖われたことを感謝して神の民として歩みましょう。
(2013年2月24日礼拝説教より)