「仲保者」
更新日:2014.6.9
ローマの信徒への手紙8章3-4節(新P283)
牧師:米倉 美佐男
「肉の弱さのために律法がなしえなかったことを、神はしてくださったのです。」(3節)
ハイデルベルク信仰問答の第二部に入ります。この部分のタイトルは「人間の救いについて」仲保者です。第五聖日問十二〜十五を読みます。
問十二 われわれは、神の正しいさばきによって、この世における罰も、永遠の罰も、当然受けねばならなくなったのですが、どうしたら、この罰を逃れ、再び神の恵みを得ることができましょうか。
答えは、神ご自身が私たちが再び神のもとに帰る事を望んでいて下さるということ。そこで、それを実行するために罪を償うことが必要であると言います。
問十三 だがわれわれは、自分自身の力で、償うことができるでしょうか。
できません。自分ではできないのです。だから問うのです。それなら一体全体どうしたらよいのかと。
問十四 それならば、誰か、ほかの、被造物にすぎないものが、われわれのために、償うことができるでしょうか。
誰もできません。被造物にすぎないものが、罪に対する神の永遠の怒りの重荷をにない、他のものを、それから救うことは、できません。
問十五 われわれは、どのような仲保者また救い主を、求めねばならないのですか。
それはイエス・キリストです。まことの、正しい人間であって、しかも、あらゆる被造物よりも強いもの、すなわち、同時にまことの神であるようなお方です。ここに、救いの大きな慰めがあります。神と私たちの間の亀裂を取り持つのはキリストのみです。仲保者である真の正しい人、まことの人であり、まことの神であるお方のみに可能ことです。この告白は代々の教会が受け継いで来た告白です。大切なのは聖書や信仰告白を、知識の蓄積に留めず、御言葉に生かされて主の栄光を証することです。
(2014年6月1日礼拝説教より)