「父なる神」
更新日:2014.7.28
ローマの信徒への手紙8章38-39節(新P285)
牧師:米倉 美佐男
「他のどんな被造物も、わたしたちの主キリスト・イエスによって示された神の愛から、わたしたちを引き離すことはできないのです。」(39節)
ハイデルベルク信仰問答 第十聖日 問二十七〜二十八
問二十七 神の摂理とは、何である、と思いますか。
答は、神の全能なる今働く力であり、その力によって、神は、すべてを支配し、すべてのものが、み手によって来るのです。
問二十八 神の創造と摂理を知ると、どのような利益が、われわれにあるのでしょうか。
答は、あらゆる不遇の中にも、忍耐深く、幸福の中には、感謝し、未来のことについては、依り頼むべき父に信頼することができることだと言います。
問27は「摂理」という言葉で一つの答えを語ります。
摂理とは「神の全能なる、今働く力」です。英語ではプロビデンスと言いますが、プロ(前)ビデオ(見る)です。
前もって見るとか予見するという意味です。大切なことは、私たちも「何を見るか」「何を見ているか」ということです。出来事に向くのか、出来事を通して神を見るのかが問われます。
神の御旨を信じることが大切です。信仰者は神の愛から引き離されることはありません。なぜなら、主イエス・キリストを信じることは父なる神の愛に触れることができるからです。私たちはキリストによって父なる神を見ることができるのです。主の十字架の救いによってそれができるのです。御子の死によって罪が赦されたのでどのようなことが起こってももう動揺することはないのです。問28は信仰の利益について、大いなる恵みと言い換えても良いでしょう。神の創造と摂理を知ると、神の恵みをきちんと数えることができるのです。キリストにあって正しく神を信じると忍耐、感謝、信頼がそこにはあるのです。
(2014年7月20日礼拝説教より)