「神にかたどって造られた新しい人を身に着け、真理に基づいた正しく清い生活を送るようにしなければなりません。」（24節）

ハイデルベルク信仰問答 第三三聖日 問八八〜問九一

問八八　人間のまことの懺悔、悔い改めは、いくつのことから、成り立っていますか。
問八九　古い人が死滅するとは何ですか。
問九０　新しい人の復活とは、何ですか。　
問九一　しかし、よきわざとは、何ですか。　

懺悔とか悔い改めは教会の中でよく使われる言葉です。
ただキリスト教で言う悔い改めは己自身の反省ではなく、
神から離れていた者が神の元へと帰ることを意味します。
神を礼拝しなかった者が正しく神を礼拝する、神へ感謝の
献げものをする者となることです。それは主の十字架によ
って古い人間の死滅、もう一つは新しい人の復活だと問八
八は教えます。信じない者から信じる者へと生まれ変わる
のです。

問八九、問九０は古い人の死滅と新い人の復活を教えま
す。十字架の出来事によって洗礼を受け、私たちの古き体
が死に、復活する、新生するのです。新しき人はキリスト
を着、キリストと共に歩むのです。主からの召しを受け、
主と共に歩むことは「生きているのは、もはやわたしでは
ありません。キリストがわたしのうちに生きておられるの
です。」(ガラテヤ２・20）と告白することです。古い人間の死滅も新しい人間の復活も主の御言葉と聖霊の導きです。問九一が教えるよきわざとは、礼拝です。それは自分の罪を認め、心から悔い改め、罪から解放され、神を喜び、御心に従って歩むこと、真の礼拝者として生かされる生き方です。自分が何をしたかでなく、神の御旨を求め、主の栄光を現すのです。三つの条件が挙げられます。第一にまことの信仰からのわざ、次に御言葉の御命令に従うこと、最後に神の栄光のため、それらは礼拝行為そのものなのです。