「汝、姦淫するなかれ」
更新日:2015.8.3
マタイによる福音書5章27-28節(新P7)
米倉 美佐男牧師
「あなたがたも聞いているとおり、『姦淫するな』と命じられている。しかし、わたしは言っておく、みだらな思いで他人の妻を見る者はだれでも、既に心の中でその女を犯したのである。」(27-28節)
第四一聖日 問108-109
問108 第七戒は、何を、求めていますか。
答 それは、すべての不貞は、神に呪われる、ということであります。心から不貞を憎み、聖なる結婚生活、その他の場合にも、清く正しく、生きなければなりません。
問109 神は、この戒めにおいて、姦淫とこれに類すること以外は、禁じておられないのですか。
答 からだも魂も、二つながら、聖霊の宮でありますから、この二つを、清く聖(きよ)く守ることを、望んでおられます。一切の不潔なる行為、動作、言葉、思念、欲望、にいざなうことを、禁じているのです。
第七戒は「汝、姦淫するなかれ」です。清く、正しく、生きなければなりません。「聖なる結婚においても、その他の場合にも」です。神を中心にした人と人との関係について語ります。旧約のレビ記には性関係を様々な角度から取り上げて語っています。18章には神の民として、信仰共同体が損なわれないように、エジプトの風習やカナンの風習に惑わされないようにとの規定が示されています。
結婚の関係でも、結婚外の関係でも、男と女という存在においても、結婚をしていてもしていなくても、どの場合でも、神の栄光へと召された召しにふさわしく生きるのです。主なる神に仕え、それ以外の神のようなものに仕えることは神の民としてふさわしくありません。主イエスも、神と富に仕えることはできないと言われました。そしてその後に近親相姦を禁じています。第七戒は人を裁くための命令ではなく、神の民を神の民とするための大切な御言葉であるのです。私たちは与えられた自らの体で神の栄光を現すべく生かされるのです。
(2015年7月26日礼拝説教より)