札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「向こう岸へ行こう(マタイ32)」

更新日:2024.10.15

マタイによる福音書第8章18-27節

小林克哉牧師

主イエス・キリストはご自分の弟子たちに向こう岸へ行くように命じられます。「イエスは、自分を取り囲んでいる群衆を見て、弟子たちに向こう岸に行くように命じられた。」(18節)
弟子たちはイエスさまの舟(教会の象徴)に乗り漕ぎ出します。「イエスが舟に乗り込まれると、弟子たちも従った。そのとき、湖に激しい嵐が起こり、舟は波にのまれそうになった。イエスは眠っておられた。」(23-24節)イエスさまに従う歩みには嵐が起こることもあると言われます。しかもイエスさまが何もしてくださらず眠っているようにしか思えないときがあると言うのです。
多くの人が平安を求めて信仰を得たいと思うのではないでしょうか。しかしイエスさまに従うことによって、時に迫害に遭い、イエスさまに従うことによる苦難を経験することがあるのです。信仰を持てば、困ったことは何一つなくなるというのではないのです。しかし嵐の中でキリスト者は経験します。イエスさまが共にいてくださるまことの平安をです。
「イエスは言われた。『なぜ怖がるのか。信仰の薄い者たちよ。』そして、起き上がって風と湖とをお叱りになると、すっかり凪になった。」(26節)イエスさまは立ち上がり、嵐を静めてくださいます。舟に乗っていた者はイエスさま以外全員、信仰の薄い者たちでした。信仰の薄い者たち以外、舟には乗っていなかったと言うのです。しかし舟は必ず向こう岸に着くのです。イエスさまの舟だからです。イエスさまが共に乗っておられるからです。
皆さんは今それぞれの人生の歩みの中で嵐を経験しているかもしれません。わたしたちの教会も嵐の中にいるのかもしれません。しかし、イエスさまが起き上がり、嵐を静め、向こう岸へと連れて行ってくださるのです。イエスさまは向こう岸へ行こうと言われます。さあ、イエスさまの舟に乗って、新しい歩みへと漕ぎ出しましょう。イエスさまは共におられるのです。アーメン

(2024年10月6日礼拝説教より)

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