「父なる神の家を建て直す(ヨハネ6)」
更新日:2021.11.22
ヨハネによる福音書2章13-25節(新164頁)
小林克哉 牧師
イエスさまは「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる」(19節)と言われました。ユダヤ人が誇りとし、心の拠り所としていたのがエルサレム神殿でした。それを壊してみよと言われるのです。わたしたちが誇りとし、心の拠り所としているものは何でしょうか。「イエスは答えて言われた。『この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる。』」(19節)
イエスさまは神殿の境内から犠牲のための牛や羊を追い出されました。神殿の境内に神の小羊イエス・キリストが立っておられました。動物の犠牲による礼拝は不完全なものです。マコトの人となられた神の独り子イエス・キリストが十字架で完全な犠牲となってくださるです。この犠牲により神殿は父なる神のマコトの神殿となるのです。重要なのは神殿という建物ではなく、ご臨在される生けるマコトの神であられます。神殿が示す神のご臨在はイエス・キリストにより、復活の主のみ体によって示されているのです。しかし、神殿を誇りとし拠り所とすることが起こっていた。
わたしたちには117年となる礼拝堂が与えられています。イエスさまが「この礼拝堂を壊してみよ」と言われたらどうでしょう。とんでもないことです。この礼拝堂はわたしたちの誇り、わたしたちの拠り所なのです。「誇る者は主を誇れ。」(コリント二10章17節)と書かれています。この礼拝堂を神からの賜物として大切にし用いるのは当たり前のことです。しかしもしこの礼拝堂を誇りとし、拠り所としているならそれは主に対する罪です。ただ主のみを誇りとし、拠り所とせよ。イエスさまは、わたしがあなたの誇りになろう、あなたの拠り所となろうと言われるのです。そうであるならどうして主以外のものを誇りとし、拠り所とする必要があるでしょうか。
「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる。」(19節)このお方によってマコトの神殿である父なる神の家、キリストの体なる教会が今ここにも建てられているのです。イエスさまは信用できないわたしたちを救うため、神の小羊として過越祭にゴルゴダの丘の十字架で犠牲となってくださったのです。
(2021年11月14日礼拝説教より)