札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「イエス様、嵐を静める。」

更新日:2021.4.30

マルコによる福音書4章35~41節

田中 勇兄

「なぜ怖がるのか。まだ信じないのか。」(40節)
「主が嵐を静めた奇跡物語」は単に昔、イエス様の働きにこういうことがあったという奇跡伝承では無いと思います。主イエスは「神の国は、実にあなたがたのただ中にある。口語訳ルカ17:21」と言われました。キリストがこの世に来たと言うことが、それ自体がすでに、神の国が開始され、新しい世界が始まったことでありました。 私たちが、主の導きで舟をこぎ出すとき、必ず起きる激しい嵐に出会っても、そこに主がおられるなら、大きな平安があることを忘れさせないための出来事です。嵐が来たとき、主は眠っておられるのか? むしろ眠っているのは、私達ではないでしょうか。目覚めなければならないのは、私達です。 「なぜ怖がるのか。まだ信じないのか。」それは、私たちの教会生活だけで無く、私たちの生きざまのすべての局面において「神様の臨在」「神さまは生きて働いておられる。ただそのことを信頼して生きなさい。」と、言われた「励ましの言葉」だと思います。
十字架の上で、ご自分を殺害する者に対し、「父よ、彼らをお赦しください。」と願ったイエス様は、信頼に値しない私たちを信頼し、私たちをサタンの罪の縄目から解放する「ゆるし」を望んで居られました。イエス様の十字架での死によって、根本的な意味での「ゆるし」が私たちに与えられたということが、「主の救い」の意味であると思います。復活の主イエス・キリストの居られるところに「本当の平安・本当の平和がある」と信じます。
私たちの心を治め、平安を与えることのお出来になる主なる神が、私たちを赦してくださる救い主イエスが、共にこの舟に乗っておられるのです。私たちは「向こう岸へ渡ろう。」という主の言葉に促され、主と共にこの世に漕ぎ出すことが出来ます。

(2021年4月25日礼拝説教より)

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