札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「朽ちないものを着る」

更新日:2020.9.25

コリントの信徒への手紙 一 15章50―58節(新約322頁)

米倉 美佐男 牧師

「肉と血は神の国を受け継ぐことはできず、朽ちるものが朽ちないものを受け継ぐことはできません。」(50節)

今年もこうして共に永眠者記念礼拝を献げることができますことを感謝します。新年早々、新型コロナウィルスの影響で礼拝をすること自体が困難な状況に置かれていますが、今朝も制限しながらご遺族の方々とこうして信仰の先達を覚え、彼らの残してくれた信仰の遺産を継承して行きたいと思います。特にご遺族の方々に強くお願いしたいのは十字架と復活の信仰を受け継いで頂きたいのです。

それを信じなければキリスト教にならない。だからキリスト教はこの国ではなかなか広がらない。真剣に信じる人が少ないからです。いたずらに時代や現状に振り回されることなく、しっかりと時の徴を見分ける鋭敏な目と揺らぐことなのない信仰を持って、立つべき拠り所を持っていただきたい。

手紙の著者のパウロは全身全霊を傾けてコリントの教会員にあてて書いた内容の中心は教会を真実の教会として建てなさいということでした。立派な礼拝堂を持てと言ったのではない。建物はあるにこしたことはない。しかし、教会を建てるとは信仰者の交わりを確立することです。礼拝共同体の確立です。今のこの状況の中で考えてください。
教会が教会であることは何によって知ることができますか。多くはないのです。いやたった一つこれだけだと言うなら、礼拝だけでいいのです。その他のものはみな礼拝を礼拝たらしめるためのものなのです。礼拝が物足りないから別なもので補うのではないのです。礼拝において明らかにされるのは朽ちないキリストを、朽ちる私たちが着る、キリストを身にまとうことによって教会の一員となるのです。それが「最も大切なこととしてわたしがあなたがたに伝えたのは、わたしも受けたものです。」(3節)でありました。

(2020年9月20日礼拝説教より)

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