「人間を誇るな」
更新日:2020.7.27
コリントの信徒への手紙一3章10-23節(新302頁)
米倉 美佐男牧師
「あなたがたはキリストのもの、キリストは神のものなのです。」(23節)
わたしたちはキリストのもの、一切はあなたがたのものであるが、あなたがたはキリストのもの、キリストは神のもの、故にすべては神のものです。パウロはコリントの地に教会を創設するに際して一番大事なこととして心掛けたことを記したのです。パウロは自分を熟練した建築士のように譬えて語ります。イエス・キリストを土台としてその上に教会を建てました。パウロの後に続いたアポロも他の指導者たちもみな教会を建てるために同じ思いで引き継いできたのだと。
あなたがたコリントの教会の人たち全員にそのことが託されている。大事なのは土台はイエス・キリストだけです。他のものを土台にしては教会にならないのです。据えられた十字架と復活の主イエスを土台とするのです。その土台の上にどのように教会を建てるかが大事です。教会を建てることは自分の住む快適なマイホームつくりではなく、神の神殿(神の宮)を建てることです。
あなたがたは神の神殿(ナオス至聖所)です。コリント教会のあなた方一人ひとりが神の神殿であり、聖なる者なのです。それを破壊する者は裁かれ滅ぼされるのです。教会的な秩序を分争と言う形で損なうことはあってはならないことです。指導者の善し悪しで教会を遠ざかること、自分の価値観で信仰生活を損なうことは神の神殿を汚すことになるのです。あなたがたは本当の知恵、神のみ旨を求め、それに従うことが求められているのです。信仰を全うするために愚かになりなさい。その意味はこの世の価値観に意味を見い出すのでなく、神のみ旨を求めることです。人間を誇るのでなく、主なるキリストを信じて、ただ父なる神のみを誇ることを教会は第一義とするのです。
(2020年7月19日礼拝説教より)