札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「神の建物」

更新日:2020.7.17

コリントの信徒への手紙一3章1‐9節(新302頁)

米倉 美佐男 牧師

「わたしたちは神のために力を合わせて働く者であり、あなたがたは神の畑、神の建物なのです。」(9節)。

「わたしたちが語るのは、隠されていた、神秘としての神の知恵であり、神がわたしたちに栄光を与えるために、世界の始まる前から定めておられたものです。」(2章7節)同じ「知恵」という言葉を用いながら、全く別の意味を有す ることを論じます。パウロが大事だと語っているのはあくまでも信仰の立場から、信仰的に生きて欲しいという願いからの言葉です。「わたしたち」と言っているのは教会がと言う意味です。教会はこうだという言い方で、教会の求める「知恵」はこの世の知恵ではなく、神の知恵です。

この世の支配者たちはだれ一人、みな主の十字架の栄光の意味を理解できませんでした。理解していたら主を十字架につけることはなかったと言います。ここでの論旨は、この世の知恵は神の隠された福音を正しく知ることができなかった。だからそれを正しく伝える教会が主イエスに喜ばれる真の教会とならなくてはならないと言うのです。パウロはコリントの教会の人たちに、何が必要か、何をあなた方は取り戻さねばならないかを熱く訴えています。

今朝の結論は「キリストの思いを抱け」です。それを与えてくださるのが聖霊です。コリントの教会の人々の信仰が未熟であった時にも神は愛する民に備えてくださった。私たちに必要なものをお与えくださるのも聖霊の導きです。わたしたちは神の霊によって自分の知恵や、勝手な思い込みでなく、何が正しい知恵なのかを見極める信仰の耳、目を養わなければなりません。それがないからいたずらに自分たちの好みで判断してしまうのです。本当に大切にしなければならないのは何か。信仰的な見方を疎かにすることがないようにしなければなりません。わたしたちは神の畑、神の建物なのですから。

(2020年7月12日礼拝説教より)

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