札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「主の恵みがあるように」

更新日:2019.5.20

フィリピの信徒への手紙4章21-23節 (新約367頁)

米倉 美佐男牧師

「主イエス・キリストの恵みが、あなたがたの霊と共にあるように。」(23節)。

パウロがここに記すのはフィリピ教会の人々に宛てて書いた書簡の最後の挨拶です。「キリスト・イエスに結ばれているすべての聖なる者たちに、よろしく伝えてください。わたしと一緒にいる兄弟たちも、あなたがたによろしくと言っています。すべての聖なる者たちから、特に皇帝の家の人たちからよろしくとのことです。」(21-22節)。私たちはキリスト・イエスに結ばれている聖なる者とされているということを忘れないようにしましょう。それがパウロの切なる願い、祈りでした。

聖なる者とパウロがフィリピ教会の人々に呼びかけているのはわたしたちはみなキリストのためにこの世から特別に選び出された、この世から聖別された者なのだという自覚を持って欲しいとうことです。それは聖徒とも言っています。主イエスを信じる者はみな聖なる者です。だから同じ信仰の同士として生かされようと言うのです。

最後に、主イエス・キリストの恵みが、あなたがたの霊と共にあるように、と結んでいます。この結びの挨拶は祈りです。パウロはフィリピ教会を祈って手紙を閉じるのです。彼が信仰者として身をもってすべきことを示しているのです。それは互いのために祈ることです。祈りは相手のことを思い、互いの徳を高め合うものでなくてはなりません。自分を正当化したり、自分を誇ったり、相手を裁くような祈りは主が喜んでくださる祈りではありません。互いにキリストの恵みを求め、神への讃美へと導かれるのです。祈る時に必要なことがあります。主なる神は必ず必要なものを満たしてくださることを信じて祈ることです。神が生きて働いておられることを信じて祈るのです。そこに確かな救いの恵みがあり、信仰の喜びがあるのです。

(2019年5月12日礼拝説教より)

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