札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「恐れるな」

更新日:2019.4.30

ヨハネの黙示録1章12-18節 (新約452頁)

米倉 美佐男牧師

「恐れるな。わたしは最初の者にして最後の者、また生きている者である。一度は死んだが、見よ、世々限りなく生きて、死と陰府の鍵を持っている。」(17,18節)

イエス・キリストのよみがえりの朝、墓に向かった者たちが目にしたのは空の墓でした。そこで主のみ使いが告げたのは、主が死者の中から復活され、先にガリラヤに行かれ、そこでお目にかかれるとの告知でした。わたしたちもこの朝主イエス・キリストに出会えた者として主のご復活を心からお祝いいたしましょう。札幌教会は今年創立130周年を覚えます。先達の信仰を継承しながら、後世に何を残し伝えるかが課題です。

ヨハネの黙示録は一世紀末に書かれたものです。読むと不思議な表現に驚かれるでしょう。黙示とは覆いを取り除いて隠されていたものを公にすると言う意味で、啓示とも訳せます。内容も難解です。この書が書かれた時代はローマ帝国による迫害のためにキリスト信仰を持っていることが公にしにくい時代でした。信仰を持つことは命がけの時代でした。でも恐れることなく信仰を福音を伝えようとしたのです。

黙示録の著者はその時代を次のように考えました。この時代は悪そのものであり、サタンの力に支配されている。しかしこのような時代はやがて滅び、過ぎ去り、キリストの再臨、新しい時代の到来が必ず来る。その時、新しい天と地が出現し、神がすべてを新しくしてくださる。だからどのような困難があっても希望を失わないで生かされるためにどこに立ち続けるべきかを示しました。そのために、ただ一つのこと、それは復活の主イエスを正しく知り、恐れずに信仰を持って歩むこと。それがサタン、悪の力に負けない唯一の力であるから。希望を持って歩みなさいと。

(2019年4月21日礼拝説教より)

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