札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「互いに心がけなさい」

更新日:2019.1.28

フィリピの信徒への手紙2章3-5節(新362頁)

米倉 美佐男牧師

あなたがたが幾らかでもキリストの励まし、愛、霊の交わり、キリストの慈しみと憐れみを見失っていないのであるなら、キリストにある一致を示して欲しいとパウロはフィリピの教会の人々に向かって訴えました。この訴えは他人事ではありません。いつの時代、どこの国の教会も聞くべきものです。一致すべきことを重々に知り、求めながら、不一致な状況があることを認めざるを得ません。

パウロは言います、それでも教会はイエス・キリストに結ばれている聖なる者たちの集まりだと。それだから不一致に居直ることなく、同じ思い、愛を持ち、心を合わせ、思いを一つにすることを祈り求めなさいと。「何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え、めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい。互いにこのことを心がけなさい。それはキリスト・イエスにもみられるものです。」(3-5節)と。

信仰の不一致を克服する唯一の方法はあるのでしょうか。あるのです。主の十字架の謙遜さを知り、「イエス・キリストは主である」と信仰告白に固く立つことです。信仰の一致は信仰告白による一致しかありません。同じ信仰に立てなければ本当の一致はないのです。利己心や虚栄心は自分の思いを満足させようとする欲望であり、それが罪と深く結びつきます。福音の素晴らしさは利己心、虚栄それらを包み隠さずあらわにしながら信仰による喜びとは何かを明らかにしてくれることです。信仰生活で大事なことは主の十字架の謙遜さを求めることです。そして互いに各自自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払って生きるのです。主イエス・キリストにあって。主と共に。

(2019年1月20日礼拝説教より)

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