札幌教会・日本キリスト(基督)教団・プロテスタント教会

北海道札幌市中央区にある伝統的な教会

聖書のお話し

「おめでとう、恵まれた方」

更新日:2017.12.18

ルカによる福音書1章26-38節(新約P100)

牧師 米倉 美佐男

アドベント(待降節)の第2週です。前回は主イエスの父、ヨセフを通してイエス・キリストの誕生記事を読みました。今日は母マリアを通して主イエスの誕生記事を見てみましょう。ヨハネの誕生予告から六カ月目、天使ガブリエルがガリラヤの町ナザレに遣わされ、おとめマリアのところに来て「おめでとう、恵まれた方、主があなたと共におられる。」お告げをしたのです。

この言葉を聞いた時マリアは戸惑い、考え込んでしまいました。少しもめでたくないのです。かえって迷惑な知らせです。身にまったく覚えのないことでしたから。この挨拶は何のことかと考えていると、引き続いて天使が「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。」(30-31節)と言うのです。

マリアは「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」(34節)と言い、天使が「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。」(35-36節)と言います。そして、神にできないことは何一つないと伝えます。この言葉を受けてマリアは告白します、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」(38節)マリアは従いました。到底承服し難いことを彼女は信仰的に受け止めました。ヨセフもマリアも彼らの信仰姿勢はまったくぶれませんでした。御言葉を素直に受け入れる時、不安や恐れは消え、この身に成るようにと神に委ねることのできる者へと変えられるのです。耐え難い試練が多々あります。しかし、耐える力を主が必ず与えてくださることを聖書は示しているのです。

(2017年12月10日主日礼拝説教より)

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