「聖なる者たちの受け継ぐもの」
更新日:2017.9.11
エフェソの信徒への手紙1章15-23節(新約P352)
牧師 米倉 美佐男
「祈りの度に、あなたがたのことを思い起こし、絶えず感謝しています。」(16節)
毎年九月の第一主日に創立記念の礼拝を献げています。札幌教会の設立は1889(明治)年9月7日です。今年創立128年周年を覚えます。今年はまた宗教改革500年の年です。そのことも意識して秋のプログラムも計画しています。私たちは今、教会の先達から何を受け継ぎ、次に続く人たちに何を残すかを覚えて歩みたいと思います。
今朝与えられた聖書箇所には著者パウロがエフェソの教会の人たちに伝えたい、共有したい信仰が溢れています。
彼はキリストに罪赦された者の集まりである教会が信仰によって一つとなることを強く願い、祈っています。ここに示されているのは、熱い祈りです。鍵の言葉は「受け継ぐ」です。神の恵みはキリストにおいて満ち溢れているから、私たちは贖われた者として神の栄光をたたえようと言います。神を讃美し、共に礼拝する教会となろうと言うのです。それは祈りの教会です。
祈りは、神を心から讃美する時に生まれます。神を信じることができない時、祈ることはできません。神に対する信頼なしに祈ることはできません。「祈りの度に、あなたがたのことを思い起こし、絶えず感謝しています。」(16節)と彼は言います。祈りは常に具体的な相手を覚えて、相手のために祈るのです。もう一つ大事な事は祈りの目的です。「あなたがたに知恵と啓示との霊を与え、神を深く知ることができるようにし」(17節)。主イエス・キリストと神と聖霊によって知恵と啓示が与えられ、神を深く知り、心の目が開かれ、聖なる者たちの豊かな栄光を受け継ぐのです。主の十字架と復活の信仰を。
(2017年9月3日創立記念礼拝説教より)